難易度 ★★★★★★ ショパンのエチュードは練習曲としてはほぼ最終段階に位置するものであり、同時にピアニストが一生付き合っていかなければならない曲とも言えます。 同段階のものとしてツェルニー60番が挙げられますが、ツェルニー60番はテクニックを効率よく身につけるための機械的な内容が中心であるのに対し、ショパンのエチュードは練習曲でありながらも音楽性を欠いておらず、そのことはしばしばコンサートで「革命のエチュード」や「別れの曲」が演奏されていることからも分かると思います。 演奏もさることながら、学習者は「どの版のものを使うか」という点でも苦労を強いられます。原典版にもドイツ版とフランス版があり、両方ともショパンが手を加えたにもかかわらず微妙な違いがあること、またレッスンの最中などにもショパン自らの手によって楽譜が書き変えられたことなどにより、バッハの平均律とはまた違った意味で版選びの難しい曲集になりました。 どの版が正しい、と決めることはできないのですが、当サイトでは一部(※)を除き左の赤い「ウィーン原典版」を基に作成します。複数の版での違いを比較しやすいのが特徴です。なお、レッスンで使用する方は先生から版の指定があると思うのでそれに従うようにしましょう。 ※ 別れの曲、革命、黒鍵、エオリアンハープのエチュードは他の曲集のものを用いています。 |